空間情報システム #2

Geospatial Information System

田村一軌

佐賀大学経済学部

2025-10-09

メッシュ統計とは

先週の振り返り

  • 緯度・経度のシステムとGPSの仕組みについて学んだ
  • スマホのGPSセンサと地図上の距離計測から、地球の全周を推計した
  • 地表には(目には見えないけれど)緯線・経線がある
  • 緯線・経線は地物とは関係なく存在する

メッシュ統計とは(1/4)

  • この(架空の)平行線を使って、地表を網の目状に区切ることができる。

メッシュ統計とは(2/4)

  • 緯度・経度に基づいて、地域を隙間なく網の目の区域に分け、それぞれの区域に関する統計データを編成したものを、メッシュ統計とよぶ

気象庁ホームページに掲載している天気分布予報の例(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/bunpu.html)

メッシュ統計とは(3/4)

  • メッシュの切り方として標準地域メッシュが策定されている(JIS規格)
    • メッシュの大きさが定義されている
種類 経度の間隔 緯度の間隔 一辺の長さ
第1次地域区画 40分 1度 約80km
第2次地域区画(統合地域メッシュ) 5分 7分30秒 約10km
基準地域メッシュ(第3次地域区画) 30秒 45秒 約1km
2分の1地域メッシュ(分割地域メッシュ) 15秒 22.5秒 約500m
4分の1地域メッシュ(分割地域メッシュ) 7.5秒 11.25秒 約250m
8分の1地域メッシュ(分割地域メッシュ) 3.75秒 5.625秒 約125m

メッシュ統計とは(4/4)

  • それぞれのメッシュ区画には番号(メッシュコード)が振られている。

1次メッシュコード(一部)

メッシュ統計のメリット

  • 計量的比較が容易
    • ほぼ同じ大きさ・形状の区画
      • 異なるメッシュのデータと比べることができる
  • 時系列的比較が容
    • 位置や区画が固定
      • 同じメッシュの過去のデータと比べることができる

メッシュ統計の注意点(1)

総務省統計局「地域メッシュ統計の特質・沿革」より

メッシュ統計の注意点(2)

  • 2000年より前の地域メッシュ統計には、従来の日本測地系での地域メッシュ区分によって編成されたデータの場合がある。

日本測地系と世界測地系の違い(国土地理院ウェブサイトより)

メッシュデータをさわってみよう

ジオグラフ

https://www.geograph.teikokushoin.co.jp

  • 帝国書院と都市構造可視化推進機構が開発した教材
    • 主に小中高生の社会科教育向け
  • 様々な統計データを地図上に立体グラフとして表示
    • 直感的な操作、直感的な理解

課題について

課題について(1/2)

  • 今日の演習内容を、第4回の講義で発表してもらいます
    • そのためのスライドを作ってください
    • ジオグラフのスクリーンショットを効果的に使ってください
  • スライドの内容
    • 原則として1ページのみ
    • スライドの縦横比率は16:9に(「ワイド画面」推奨)

課題について(2/2)

  • 提出方法
    • PDFファイルを提出する
      • PowerPointの場合:「ファイル」→「エクスポート」
    • LiveCampusから提出する
    • 締切:10月15日(水)18:00
  • 提出されたファイルによっては、再提出をお願いする場合があります